コーヒー抗酸化ポリフェノールを抽出して臨床応用した結果から得られた仮説。13年間ハワイ島のコーヒー農園でコーヒーの種、皮、葉っぱ、それぞれからポリフェノールを抽出研究した結果の一端を報告。
毛細血管とポリフェノール 神谷英明 漢方医 記
研究のあらすじ
抗酸化作用は癌を予防し老化を遅らせると言われているのですが、それを具体的に実験や体験した報告は少ないのです。食品内には、ビタミン類やフルーツに抗酸化作用があります。それを濃縮すると数百倍の抗酸化作用になります。食品の抗酸化作用やビタミン剤を摂取した結果の報告はありますが、一方で、高度に濃縮した精製抗酸化剤を摂取した結果の報告はありません。理由は、高度に濃縮した抗酸化剤製品が市場にないので実験できないのです。そこで私自身が抗酸化剤を精製して実験した結果、食品レベルの作用と高度濃縮した抗酸化剤では、効能作用のレベルが全く違いました。高度濃縮抗酸化剤を摂取すると顕著な効能作用が得られました。
数十種類のコーヒー種族の中でアラビカ種コーヒーだけに薬効成分があるというデータがあり、ハワイのコーヒーがまさしくアラビカ種でした。ハワイという環境にいるお陰で、アラビカ種コーヒーに出逢い、精製機材も簡単に調達できるという幸運に恵まれました。その結果、自分で抗酸化剤を濃縮精製して、初めてどう言う作用があるのかを実験することができました。
実際に使ってみて、コーヒーの果実と葉っぱで作用が違う、標高、季節によって品質が変わるという素材の違いもわかりました。精製した抗酸化剤を飲んでみた結果として、身体の細胞の入れ替わりの期間に応じて変化が出る、皮下の毛細血管や粘膜の血流が改善する、傷の治りが驚くほど早くなる、などの作用が報告されました。顔の皮膚が滑らかになるという報告が多くされましたが、顔の前面の美肌効果が早く現れ、側面はやや遅いという結果でした。これは細胞再生の期間が部位によって異なるからです。
毛細血管の中にできる血栓を除去すると言う報告は、フランスのレネ・オリビエ博士から報告です。実は、抗酸化剤を飲んだコロナ患者が急に回復してきたという報告を受けたのです。これは私自身が予想していなかった報告だったので戸惑ったのです。そこで、アフリカで甘草由来の抗酸化剤を使ってマラリアとエイズ患者を治療した経験があるオリビエ博士にメールしました。彼はすぐに返事をくれて、高濃度に濃縮された抗酸化ポリフェノールには、毛細血管の血栓を除去する作用があったと報告して来たのです。オリビエ博士がモンタニエ研究所にいたときの研究です。彼のこの報告が抗酸化剤の使用法を飛躍的に前進させました。以上のように、高度に濃縮された抗酸化ポリフェノールの目覚ましい効果は、経験として分かってきましたが、科学的な分析や研究はまだ始まったばかりです。