抗酸化剤が認知症、アルツハイマーを予防する新しい予見。

年齢に伴い、脳の老化のことが話題になり、認知症やアルツハイマー型と言われる認知症も増えてきます。

アルツハイマーとは、アミロイドベーターという物質が脳に蓄積することで,  脳機能に障害を起こす病気です。そのために、脳内に蓄積したアミロイドβを如何にして取り除くかの研究がされています。多くの大学や製薬会社が、アミロイドβを分解するとか少なくするとかの薬剤を開発しようとしています。

この方向とは異なる、新しい研究が出てきました。脳内のアミロイドβを除去するという方向とは異なる研究です。カナダのBritish Columbia大学で、新しい観点の研究結果が公表されました。

基礎研究から分かっていることは、アミロイドβという物質は、脳内だけでなく、実は、内臓や筋肉など全身で作られているのです。なぜならアミロイドβは、生命が新陳代謝を行った結果出てくるタンパク質系の老廃物だからです。

血液脳関門の老化予防

一方で、脳へ入る血流は、血液脳関門というフィルターを通るので、脳に不要なものは入らないようになっているのです。脳に入らないように血液脳関門があるのに、なぜ脳にアミロイドβが溜まっていくのか?という疑問です。

つまり、脳内だけでアミロイドβが作られている訳じゃない。脳には、血液脳関門があって厳重に守られている。なのに何故脳内にアミロイドβが蓄積するのか。

その疑問に対して、研究の結果、全身で出てくるアミロイドベーターと脳内のアミロイドベーターとの関係が分かったのです。

結論は、血液脳関門の老化です。

全身をめぐる血液には、豊富な栄養が含まれていますが、脳の中に入れる物質は、血液脳関門で厳重にフィルターされ、同時に、脳内で出てきた老廃物は、関門を通って外に排出されているのです。ところが、その関門が老化して緩くなると、不要な物質が脳何入ってくるし、脳内からも出て行かないということが示唆されました。

本来、脳には、アミノ酸や糖分のような小さな分子は通過させるのですが、アミロイドβのような大きなタンパク質は通過できないはずなのです。

血液脳関門によって厳重に選別された栄養だけが脳に入れるはずなのに、老廃物であるアミロイドベーターがなぜ蓄積するのか?

アミロイドベーターは、生体の新陳代謝の結果作られる分子量が大きいタンパク質のことです、つまり、老廃物です。

脳を守る血液脳関門が老化すると、老廃物が関門をすり抜けるということが分かったのです。

アミロイドβが体内で作られないように抑制するとか、できないようにするとかについては、製薬業界の課題となっています。しかし、生きている限り出てきうる老廃物を、止めることなどできないのです。アルツハイマー症を発症して手遅れになった場合は、アミロイドβを除去する薬剤が必要でしょう。

多くの人にとっては、血液脳関門の老化をどうやって予防するかが重要です。

酸化老廃物を中和して除去する抗酸化剤

もう一つは、新陳代謝の結果出てくる老廃物が、体内に停滞することが、もう一つの原因ですから、体内の老廃物は、血液から素早く除去して、血液脳関門の老化を防ぐことが、予防になります。

新陳代謝の結果出てくる酸化老廃物を中和して除去する働きをするのが、抗酸化剤の働きです。抗酸化作用があるポリフェノールは、体内組織が老化して硬化することを予防します。今回の研究結果から、コーヒーポリフェノールが、血液脳関門の老化を予防できる可能性が示唆されてきました。

人類は、まだ高濃度の抗酸化剤を治療として使った歴史が、ほとんどありません。

コーヒー樹木から採取する抗酸化コーヒーポリフェノールは、人類が老化予防として抗酸化剤を使うための先駆けとなる可能性があります。

コーヒー抗酸化剤を飲んでいると、最初に現れる変化が、皮膚がなめらかになることです。皮膚は細胞の再生してくる期間が1、2ヶ月程度で、細胞の再生が早いので効果が早く現れます。他の例として、心臓の弁が硬化して、心臓が鼓動する度に血流が逆流する患者がいました。心臓の手術をするかどうかの観察中でしたが、コーヒー抗酸化剤を3ヶ月飲んだ時点で、心臓弁が柔軟になったのではないかという診断が出て、手術の予定がなくなりました。これも、毛細結果内に貯まる酸化老廃物の除去に役立ったと想像されます。抗酸化ポリフェノールを飲んでから効果が現れるまでの時間は、細胞の再税が早い組織では早く、細胞の再生が遅い組織では時間がかかります。

コーヒー抗酸化剤の薬理作用については、今後の研究が待たれますが、臨床上は内臓の老化を遅らせていると認めることができます。

植物から抗酸化剤を抽出するためには、安全な土壌と安全な自然環境が必要です。人間が自然環境を大切にすると、大自然は、人間を守る物質を与えてくれます。